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茶道具万覚帳

舶来の茶道具 過去の記事

5. 更紗

更紗とは木綿布に草花、鳥獣、人物文様などを手描き、型などで染めた布の総称です。インド以外で生産されたペルシャ更紗、ジャワ更紗、シャム更紗などもインド更紗の技法とデザインを模倣し、技術改良を加えながら発展したもの。日本では佐羅佐、皿紗などの文字もあてられました。木綿をさまざまな色に染める技術はインドが発祥とされており、最も古いものは紀元前3000 年から2000 年ごろインダス川流域に栄えたハラッパ文化期の出土品にまでさかのぼります。

インドの高度な染色技術は世界中の人々の憧憬の対象で、日本には室町時代末期に南蛮船を経由して入ってきたといわれます。絹織物が茶入の仕覆など正式な茶席で使われたのに対し、木綿の更紗は道具を包むための風呂敷などに用いられることが多く、江戸時代を代表する茶人・小堀遠州伝来の道具にもしばしば更紗の風呂敷が添えられています。エキゾチックな美しい文様裂は茶人のひそかな遊び心を満たす贅沢でもありました。

4. 安南

安南とはベトナム周辺の地域のことを指し、そこから渡来した焼物を総称したものです。ベトナムでは中国陶磁の影響のもと、早くから白磁や青磁は焼かれていましたが、14~15 世紀からは元様式を取り入れた染付、赤絵の製作が始まったとされています。室町時代末期から江戸時代前期にかけて、多くのベトナム製陶磁器が日本にもたらされました。初期のものは見立て品、後期のものは日本からの注文品と考えられています。もっとも多いのは茶碗ですが、水指や花入、鉢などもあり、現在でも茶人に愛玩されています。茶碗の形や意匠によって安南織部や安南呉器、安南絵高麗、安南絵堅手、無地安南、紅安南のように分類することもあります。

古いものは染付を定着させる技術の未熟さから染付の絵が流れてにじんでいるものも見られます。本来は欠点でもあるこの特徴を茶人は「絞手(しぼりで)」として風流に転化させました。日本では、名古屋の御深井焼が安南写しとして有名です。

3. 蒟醤塗

蒟醤(きんま)とはタイ、ミャンマーを中心とする東南アジアで発達した漆芸の加飾法のひとつで、金馬と書くこともあります。蒟醤という名称は檳榔樹(びんろうじゅ)の実に石灰をつけたものを葉でくるんだ“キンマーク”と呼ばれる噛みたばこのような嗜好品に由来するもの。それを収納するために作られた容れ物が江戸時代、貿易により日本にもたらされ、蒟醤と呼ばれるようになりました。蒟醤は主に竹や籐を編んだものを藍胎(らんたい・下地)とし、その上に漆を塗り、細かな模様を線彫したところに色漆をつめて研ぎ出したもの。人物紋や動物紋、草花紋などさまざまな模様が彫り込まれ、日本の漆器とは違う繊細かつおおらかな風合いが魅力です。

小さな蓋物類や盆などは香合や菓子盆として茶人に珍重されました。日本では幕末に高松の玉楮象谷が研究の末、新たな蒟醤の技術を創案し、現在まで香川県を中心に伝わっています。

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2. 和蘭焼・オランダ焼

オランダ焼は江戸時代にオランダ船によってもたらされた陶磁器の総称。江戸時代、長崎の平戸を通して正式に貿易を許されていたのは中国とオランダだけだったため、ヨーロッパ産のものはすべて“ オランダ焼”、“ 紅毛焼”と称されました。オランダのデルフト、イギリスのウェッジウッド、イタリアのマジョリカやフランス、スペイン、ポルトガル、さらに中近東諸国のものも含まれていたようです。太い輪郭線の彩色陶磁で草花文の葉が莨の葉に似ているところから「紅毛莨葉」文様と呼ばれるものが有名。

幾何文様、藍絵、白地や青磁色のものもあり、水指、火入、香合等に用いられます。遠州時代には、茶碗、向付、火入、香合などが注文品として作られました。異国風な文様が好まれたようです。代表的な道具として、和蘭青釉水指、和蘭色絵莨葉水指、和蘭白雁香合があります。

1. 井戸茶碗

桃山時代に唐物茶碗に代わり主役の座を射止めた高麗茶碗。朝鮮半島から渡ってきた茶碗の総称で、青磁に象嵌を施した雲鶴狂言袴手にはじまり、三島、熊川、伊羅保、呉器、御本、粉引、堅手など時代ごとにさまざまな高麗茶碗が珍重されました。なかでも代表格として挙げられるのが井戸茶碗です。侘び茶が流行していた当時、柔らかな陶土とおおらかな造形は茶人の心をつかみました。井戸茶碗ブームの立役者となったのは豊臣秀吉ともいわれています。

井戸茶碗といえば国宝「喜左衛門井戸」が有名ですが、朝鮮半島では雑器であったといわれており、茶人の独特の美的感覚によって見出された道具の好例ともいえます。ちなみに日本では井戸茶碗は大きく大井戸、古井戸(小井戸)、青井戸と色や形によって分類されていますが、どれも茶碗胴部分の轆轤目と高台付近のカイラギ(釉薬のちぢれ)が特徴的な見どころです。

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